労働と福祉の接点の問題は、非常に難しい面があります。あまり「職業、職業」と強調すると、方向を誤ります。障害者は、労働のできない人が大多数ですからね。
 日本の障害者行政の始まりは、お金を払える人が中心でした。ですから、身障者が先になり、知的障害者は後回しにされてきました。これからの障害者福祉は、障害の重い人たちを忘れてはならないと思います。

松友 それはもちろんです。私たちが今回の支援法を評価した一つの理由が「就労支援」なんです。これまで障害者の就労を支援する具体的な仕掛け、政策は不十分でした。
 例えば先日、ある小規模作業所が労働基準法違反を指摘されました。障害者でも働いている以上、労働だとみなされたわけです。つまり、労働なのか、訓練・福祉なのか、その線引きが明確にされていなかったのです。
 小規模作業所で障害者にやってもらっている仕事を労働と位置づけるのであれば、きちんと対価を支払う仕組みを考えるべきです。日本はその部分がまだまだ未成熟で、十分な対価が支払われていないのが現状です。その部分で、国民も、障害者も、支援団体も、財界・経営者サイドも理解し、賛同できる仕組みを考えていただきたいと思います。

江上 精神障害者にとって、労働に従事するということは、非常に厳しいことです。就労している人は、一割にも満たない状況です。作業所で仕事ができれば生きがいにもなるので、それが一日八時間過ごせる場所になれば、非常にありがたいし、それが就労につながれば、さらに望ましいと思います。

木村 支援法については、三年後に見直すことになっていますが、支援法を成功させ、充実させるために「こうしてほしい」という要望があれば、聞かせてください。

 三年後に見直す場合、理念ばかりでなく、今日をどう生きるかといった現場の切実な思いにも配慮していただきたい。許されるなら、木村先生に引き続き委員長を務めていただき、岩永先生の議連も継続して活動してほしいと願っています。私たち三団体も、地元の議員に、岩永先生の議連に入っていただくよう、声を掛けているところです。

岩永 私どもの議連に入っていただくと、すぐに地元の小規模作業所を視察してもらい、末端の事業所と手をつないでいけるよう、現場の声を具体的に日々の政治活動に生かしていきます。

 小規模作業所問題のポイントは、障害者が地域生活ができ、社会参加ができるようなシステム作りです。まだその姿が見えないというのが実情です。
 松友 小規模作業所はなるべく早い時期に法定施設化し、個別給付化に持って行き、雇用と福祉のシステムをきちんと整えていくことが重要だと思います。そこを基盤にステップアップしていくことが大事です。

木村 いずれに致しましても、障害者福祉は社会保障の原点だという視点から、今後も政権政党として、障害者福祉に真剣に取り組んでいくと同時に、支援法の充実に尽力するなど、皆さまのご期待に不断に応えていきたいと思います。

岩永 私も小規模作業所支援議連の会長として、全国六千の小規模作業所が、ハンディキャップを持った多くの方々の唯一の働く場所として十分機能するよう、全力を注ぎたいと思っています。


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