障害者自立支援法を円滑に施行するための特別対策について語る木村義雄委員長(中央左)、岩永峯一副幹事長(中央右)と3団体の代表者
江上 支援法施行による激変緩和策として、利用者の自己負担が二分の一から四分の一になったことは、大変助かりました。また、約二百六十万人の精神障害者の家族は低所得者も多く、軽減対象世帯が収入ベースで六百万円まで拡大されたことも、喜ぶべき措置でした。

松友 私はまず、自民党が基本的な構造改革を提起したことを評価します。戦後、さまざまな社会保障政策が積み上げられてきましたが、これを持続し、さらに発展させるためには、従来の考え方では駄目で、構造改革が必要でした。自民党は政権政党として、責任政党として、そこに手を付けました。そのことを高く評価します。
 確かに、支援法が施行された直後には、「それ見たことか」といった批判もありました。しかし、その指摘された問題に対して、政府・自民党が速やかに対応されたことは、素晴らしかったと思います。

木村 法律自体がまずかったということではなく、財政当局が厳しい中身を押しつけてきたことに問題があったんです。それに対して、政権与党がおかしいと判断して、速やかに追加措置を講じたということです。

岩永 私には一つ、反省点があります。今回の支援法は、戦後に行われた福祉の改革の中でも屈指の大きな改革だったと思います。ただ今回は、行政と現場の間に若干のかい離がありました。だから、支援法施行後、一挙に反発が出ました。平素から現場の声が、市町村、都道府県、国に伝わってくるシステムが必要だと感じました。
 今回の特別対策で、新法への移行のための支援策として、コンサルタントの配置、専門家の派遣など、人的支援が盛り込まれたことで、現場の声が市町村、都道府県、国に届けられるシステムができるという意味において大きな成果です。これによって、支援法はいよいよ現場の意見を取り入れながら、充実していく方向へ進むと思います。

江上 私は全国各地を回っていますが、過疎地域や離島の作業所は、定員五、六人というところが大半です。そういう作業所が、急に「十人いないと駄目ですよ」と言われても、対応できないのです。そこで、日身連と全家連が一緒にやりなさい、全家連と育成会が一緒にやりなさい、というメチャクチャな声まで出てきました。そんな混乱を防ぐために、新法への移行期間が平成二十一年三月まで延ばされたことはよかったと思います。そしてこの機会に四十七都道府県中、家族会が法人化されていない二十一都府県を法人化していきたいので先生方のご指導をお願いします。

岩永 各地の作業所の声を聞いていますと、これから自立していくための仕事がない、という切実な声が多くあります。作業所が今後、きちっとした仕事をどう探していくかが、一つのポイントです。
 市町村の行政が小規模作業所に優先的に仕事を出してもらうとか、身障者雇用の枠を達成していない企業に仕事を発注してもらうとか、そういう新しい仕組みができないものか、いま模索しているところです。

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